ディスクリプション

「家に幽霊が出るの」――そう打ち明けたとき、友達は困ったように笑った。無理もない。私だって、あの部屋に越すまでは幽霊なんて信じていなかったのだから。「その幽霊、何してくるの？」と聞かれても、言葉が出ない。ポルターガイストなんて可愛いものじゃない。夜になると、あの“何か”は現れて、私に触れ、囁き、支配してくる…。誰にも話せない、でも確かに続いている――終わらない夜の恐怖と快楽のはざまで、私は少しずつ壊れていく。